日記
くだもの屋が絵本を作って気付いたこと

実りの森のグレンの主人公モデル|グレンは誰だったのか
絵本制作を続ける中で、作者自身が不思議に思っていたことがありました。
実りの森のグレンに登場するキャラクターたちには、ほとんどモデルになった人がいます。
ターゴさんにも。
ミッツにも。
カナンにも。
カーヤにも。
では、肝心の主人公グレンはどうなのだろう。
物語の中心人物であるはずなのに、なぜかモデルが思い浮かびませんでした。
ところが最近になって、その答えが見えてきたのです。
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【一年ほど前に出会った一人の中学生】
私は地元で子どもたちにバドミントンを教えるお手伝いをしています。
「指導」と言うと少し立派に聞こえますが、私自身はあまりそう感じていません。
一年ほど前から、ある中学生の女の子を見る機会がありました。
本人はとても真面目に練習していました。
周囲も応援していました。
それでも、なかなか思うような結果が出ませんでした。
しかしよく観察してみると、少しだけ体の使い方に癖がありました。
実は私自身も以前、同じことで悩んでいた経験があります。
だから改善の方法を知っていました。
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【与えたのは技術ではなく気付き】
私が教えたのは特別な技術ではありません。
根本的な体の使い方についての小さな気付きでした。
すると不思議なことが起きました。
体の使い方が変わると、それに合わせるように技術も伸び始めたのです。
教えた覚えのないことまで、自分でできるようになっていました。
私はその時、改めて思いました。
人は答えを与えられて成長するのではなく、気付きをきっかけに成長するのだと。
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【ふしぎのたねの正体】
実りの森のグレンには「ふしぎのたね」が登場します。
それは知識の種でもあります。
しかし本当に描きたかったのは、気付きの種だったのかもしれません。
ミスター・ポムは答えを教える先生ではありません。
小さな種を渡す人です。
そしてグレンは、その種を素直に受け取ります。
疑問を持つ。
話を聞く。
試してみる。
そして気付く。
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【グレンのモデルが見えた瞬間】
その時、ふと思いました。
グレンは彼女に似ている。
素直に話を聞く。
素直に試してみる。
分からないことをそのまま質問する。
そして静かに成長していく。
思い返してみると、グレンの姿勢はまさに彼女そのものでした。
私は一年間、その成長を見続けていました。
そして気付かないうちに、その姿を主人公として描いていたようです。
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【グレンの素直さの正体】
実りの森のグレンの物語では、グレンはいつも疑問から始まります。
果物を見つける。
不思議に思う。
ミスター・ポムに聞く。
素直に受け取る。
そして自分なりの気付きを見つける。
その姿勢こそがグレンの魅力なのだと思います。
そして、その素直さは私が作ったものではありません。
私が出会った一人の子どもから受け取ったものだったのです。
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【まとめ】
長い間、私はグレンのモデルが誰なのか分かりませんでした。
しかし今振り返ると、その答えは意外なほど近くにありました。
グレンは特別な誰かではありません。
疑問を持ち、学び、成長していく子どもたちの姿そのものだったのです。
そして、その中でも特に強く私の心に残っていた一人の姿が、いつの間にかグレンになっていました。
絵本を作りながら、作者自身が主人公の正体に気付く。
それもまた、ひとつの「ふしぎのたね」だったのかもしれません。
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