BLOG
森のベンチで、ひとやすみ
森を歩いていると、ときどき小さなベンチがあります。
急ぐ人には気づかれないくらい、静かにそこにある木のベンチです。
グレンは、そのベンチがお気に入りでした。
疲れた日はもちろん、嬉しい日も、なんでもない日も。
少しだけ腰を掛けて、風の音を聞いていると、不思議と心が軽くなるからです。
毎日は、とても忙しく過ぎていきます。
子どもを起こして、ご飯を作って、送り出して、お仕事へ。
帰ってきたら夕飯の支度、お風呂、洗濯、寝かしつけ。
気がつけば、「今日も一日終わったね」と時計を見る毎日。
頑張っていない日は、きっとありません。
だからこそ、ほんの少しだけ休む時間も、大切なのだと思います。
休むといっても、何時間も自由な時間を作ることではありません。
お気に入りのカップでお茶を飲むこと。
窓を開けて風を感じること。
子どもと一緒に果物を食べること。
そんな小さな時間でも、心は少しずつ元気を取り戻してくれます。
果物には、不思議なところがあります。
食卓に並ぶと、自然と会話が始まることです。
「この桃、甘いね。」
「ぶどう、一粒ちょうだい。」
「みかんのいい匂い。」
たったそれだけの会話なのに、その時間はあとから思い返すと、とても温かい思い出になっています。
きっと子どもたちは、高価なおもちゃや立派なお出かけだけを覚えているわけではありません。
家族で笑ったこと。
「おいしいね」と話したこと。
一緒に季節を感じたこと。
そんな何気ない一日が、心の中にそっと残っていくのだと思います。
実りの森には、大きな遊具も、にぎやかな音楽もありません。
あるのは、木々の間を吹き抜ける風と、小鳥たちの声。
そして、ときどき見つかる、小さなベンチです。
もし毎日に少し疲れてしまったら、無理をしなくても大丈夫。
森のベンチで、ひとやすみするような気持ちで、少しだけ立ち止まってみてください。
今日という一日は、それだけでも十分すてきな一日です。
グレンは今日も、おさんぽの途中でベンチに座りながら、次に来る誰かのために席を空けています。
どうぞ、あなたも遠慮なく腰を掛けてください。
実りの森のベンチは、いつでもみなさんを待っています。🌳🍎












