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実りの森のグレン「ありがとうのたね」|実りの森で育つのは・・・
実りの森のグレンには、たくさんの果物が登場します。
さくらんぼ、マンゴー、メロン。
物語を作り始めた頃、私は「果物の不思議を描く作品」を作ろうと思っていました。
しかし物語を重ねるうちに、少しずつ気付いたことがあります。
それは、実りの森で育っているのは果物だけではないということでした。
そのことを強く感じたのが、「ありがとうのたね」です。
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【ありがとうのたねのあらすじ】
ある日グレンは道に迷ってしまいます。
そこで出会ったのが、実りの畑でメロンを育てているターゴさんでした。
ターゴさんはグレンに道を教え、メロンを渡し、ミスター・ポムのところへ向かうように伝えます。
そして、それ以上は何もしません。
一緒について行くこともありません。
送って行くこともありません。
お説教をすることもありません。
ただグレンを信じて送り出します。
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【ターゴさんは優しい大人ではなく、信じる大人】
この物語を作った当初、私はターゴさんを「優しい大人」として描いたつもりでした。
しかし後から読み返してみると、少し違いました。
ターゴさんは優しいだけではありません。
グレンを信頼しています。
だから必要以上に手を貸しません。
グレンなら大丈夫だと知っているからです。
もし過保護な大人なら、
「送って行こうか」
「メロンを持ってあげようか」
「一緒に行こうか」
と言うかもしれません。
しかしターゴさんはそうしません。
子どもが自分で歩く機会を奪わないからです。
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【子どもだけでなく仲間も信じる】
ターゴさんは、グレンだけを信じているわけではありません。
ミスター・ポムのことも信頼しています。
だから、
「ミスター・ポムに聞いてごらん」
と言うことができます。
全部を自分で教えようとしない。
全部を自分で解決しようとしない。
子どもを信じる。
仲間を信じる。
そんな大人として描かれています。
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【バドミントン指導で感じていること】
私は学生時代にバドミントン部に所属していました。
その縁もあり、現在は小中学生のバドミントン指導のお手伝いをしています。
その中で感じることがあります。
大人はつい次の課題を教えたくなります。
できるようになったことよりも、
まだできないことに目が向いてしまいます。
しかし本当に大切なのは、小さな芽が出た瞬間なのではないか。
そう思うことがあります。
実りの森のグレンで描きたい大人も同じです。
答えを与える人ではなく、子どもの中にある力を信じられる人。
成長を急がせるのではなく、実るのを待てる人。
ターゴさんには、そんな願いを込めました。
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【実りの畑で育っていたもの】
この物語で実ったのは、メロンではありません。
グレンの中に生まれた
「ありがとう」
という気持ちです。
もっと言えば、誰かの優しさを受け取る力です。
実りの畑で育っているのはメロン。
けれど同時に、グレンの心の中では感謝の気持ちが育っています。
だから実りの畑なのです。
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【実りの森で育つもの】
この物語を書いたことで、私自身も気付きました。
実りの森で育っているのは果物だけではありません。
友情が実る。
優しさが実る。
勇気が実る。
思いやりが実る。
気付きが実る。
感謝が実る。
実りの森とは、そんな場所なのだと思います。
そして物語に登場する「ふしぎのたね」も、単なる知識の種ではありません。
誰かの心の中で何かが育ち始めるきっかけの種です。
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【まとめ】
「ありがとうのたね」はメロンのお話です。
しかし本当に描きたかったのは、メロンそのものではありません。
人を信じること。
誰かの優しさに気付くこと。
そして、その気持ちが心の中で実っていくこと。
そんな小さな成長を描いた物語です。
実りの森で育っているのは果物だけではありません。
子どもたちの心の中で育つ、小さな実りもまた、この森の大切な果実なのだと思っています。
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実りの森のグレン「ともだちのたね」解説|マンゴーから生まれた友情の物語

「ともだちのたね」は、実りの森のグレンの中でも特別な一話です。
今振り返ると、この物語を通して実りの森のグレンの作り方そのものが形になったように思います。
どんな物語がグレンらしいのか。
どうやって果物を物語にするのか。
制作当時はまだよく分かっていませんでした。
しかし、一つだけ決めていたことがあります。
それは、
「最初にあるのは果物」
ということ。
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【最初にあったのは友情ではなくマンゴー】
ともだちのたねのテーマは友情です。
しかし、最初から友情の物語を作ろうとしていたわけではありません。
最初にあったのはマンゴーという果物でした。
マンゴーについて調べている時、花言葉の中に「友情」という言葉を見つけました。
さらに調べていくと、
「マンゴーの木の下で友情を誓う」
という言い伝えがあることを知りました。
私はその話に強く惹かれました。
果物には甘さや美味しさだけではなく、人の想いや文化が込められている。
そんなことを改めて感じた瞬間でした。
そして、
「もしグレンがこの話を聞いたら、どんなことを思うだろう?」
そんな発想から物語が始まりました。
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【実りの森のグレンの作り方ができた物語】
今では、実りの森のグレンの制作手順はほぼ決まっています。
まず果物を決める。
その果物の花言葉や特徴、文化や歴史を調べる。
その中から今回描きたいテーマを見つける。
ミスター・ポムが果物の不思議を語る。
みんなで果物を食べる。
グレンが何かに気付く。
そして最後に、ふしぎのたねが芽を出す。
この流れが初めてはっきり形になったのが、「ともだちのたね」でした。
今思えば、この作品は実りの森のグレンというシリーズの設計図になった物語だったのかもしれません。
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【グレンの成長は目的ではなく結果】
実りの森のグレンでは、最初から子どもの成長を描こうとしているわけではありません。
むしろ私が興味を持っているのは果物の方です。
マンゴーにはどんな意味があるのだろう。
なぜ人は昔からその果物を大切にしてきたのだろう。
どんな文化や言い伝えが残っているのだろう。
そんなことを調べているうちに、自然と物語が生まれます。
そして、その過程でグレンの心にも小さな種がまかれていきます。
だからグレンの成長は目的ではありません。
果物の不思議を知った結果として生まれるものです。
それこそが実りの森のグレンらしさなのだと思います。
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【果物は人と人をつなぐ】
最近になって気付いたことがあります。
実りの森のグレンでは、ほとんど毎回最後に誰かと果物を食べています。
これは最初から決めていたことではありません。
物語を作り続ける中で自然とそうなっていました。
でも考えてみると、果物は昔からそういう存在だった気がします。
「いちごもらったよ」
「りんご剥いたから食べな」
「スイカ切ったよ」
そんな言葉の中には、いつも誰かの存在があります。
果物はただ食べるためのものではなく、人と人をつなぐきっかけでもあったのかもしれません。
ともだちのたねもまた、そんな果物の持つ優しさから生まれた物語でした。
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【まとめ】
ともだちのたねは、マンゴーの花言葉「友情」と言い伝えから生まれた物語です。
しかし今振り返ると、それ以上の意味を持つ作品だったように思います。
果物から物語が始まること。
ミスター・ポムが不思議の種を渡すこと。
グレンが気付きを得ること。
そして最後に、みんなで果物を囲むこと。
実りの森のグレンという作品の大切な要素が、この一話には詰まっています。
ともだちのたねは、友情の物語であると同時に、実りの森のグレンという世界そのものが芽を出した物語だったのかもし
れません。
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実りの森のグレン「みつごのさくらんぼ」解説|分け合う時間を描いた物語

「みつごのさくらんぼ」は、実りの森のグレンの中でも特に思い入れのある物語のひとつです。
この物語は、実際に存在する「三つ子のさくらんぼ」から生まれました。
さくらんぼは通常、二つ並んで実ることが多い果物です。
しかし、ごくまれに三つ並んで実ることがあります。
この三つ子のさくらんぼを見た時、
「もしグレンが見つけたら、どんなことを思うだろう?」
そんな想像から物語が始まりました。
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【最初にあったのは仲直りではなく、三つ子のさくらんぼ】
この物語では、カナンとカーヤがさくらんぼを巡って言い争いになります。
そのため、仲直りの物語だと思われるかもしれません。
しかし実は、最初から仲直りを描こうと思っていたわけではありませんでした。
先にあったのは、三つ子のさくらんぼです。
三つ並んだ実を見ているうちに、
「これなら三人で分けられるね」
そんな発想が浮かびました。
そこからグレン、カナン、カーヤの姿が自然と見えてきて、少しずつ物語になっていったのです。
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【グレンの小さな成長】
振り返ってみると、この物語には第1話「なかよしのたね」とつながる部分があります。
なかよしのたねでは、グレンはミスター・ポムからさくらんぼの不思議を教わる立場でした。
しかし今回は違います。
今度はグレン自身が、知ったことを誰かに伝える側になっています。
教わったことが、少しだけ誰かの役に立つ。
そんな小さな成長が、この物語には描かれていたのかもしれません。
大きな成長ではありません。
けれど、人はこうした小さな積み重ねの中で変わっていくのだと思います。
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【果物には分け合う文化がある】
この物語を書きながら、改めて感じたことがあります。
それは、果物には自然と人を集める力があるということです。
ぶどうやみかん、さくらんぼは、一粒ずつ分け合うことができます。
スイカやメロンも、一人で食べるより誰かと囲む姿がよく似合います。
果物は、誰かと一緒に食べることで、より美味しく感じられる食べ物なのかもしれません。
だから実りの森のグレンでは、気付くと最後にみんなで果物を食べています。
それは作品のルールとして決めたわけではなく、果物そのものが持つ魅力から自然に生まれた場面なのです。
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【本当に特別だったもの】
三つ子のさくらんぼは珍しい果物です。
しかし、この物語を作りながら感じたのは、本当に特別だったのは三つ子のさくらんぼそのものではなかったということでした。
特別だったのは、それを誰かと分け合う時間です。
一緒に笑いながら食べること。
同じ美味しさを共有すること。
その時間こそが、果物の持つ豊かさなのかもしれません。
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【まとめ】
「みつごのさくらんぼ」は、珍しいさくらんぼとの出会いから生まれた物語です。
果物の不思議に出会い、誰かと分け合い、少しだけ心が温かくなる。
実りの森のグレンらしい、小さな実りを描いた一編になりました。
そしてこの物語は、グレンが教わる側から伝える側へと一歩進んだ物語でもあります。
三つ子のさくらんぼがつないでくれた、小さな成長と分かち合いの物語でした。
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実りの森のグレン 第1話「なかよしのたね」|さくらんぼから始まった物語
実りの森のグレンの第1話は「なかよしのたね」です。
今振り返ると、この物語には後のシリーズにつながる大切な要素がたくさん詰まっています。
しかし、制作当時はそんなことを考えていたわけではありません。
絵本づくりを始めたばかりで、どんな物語になるのかも分からない状態でした。
だからまずは一本完成させてみよう。
そんな気持ちで作ったのが「なかよしのたね」です。
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【なかよしのたねのあらすじ】
ある日、グレンは森でさくらんぼを見つけます。
どうしてさくらんぼは二つ並んで実るんだろう?
そんな素朴な疑問を持ったグレンは、ミスター・ポムのもとを訪ねます。
そこで果物に隠された不思議を知り、小さな気付きの種を受け取ります。
そして最後には、その種が芽を出します。
大きな冒険があるわけではありません。
敵もいません。
ただ果物の不思議と出会い、少しだけ心が成長する。
それが「なかよしのたね」の物語です。
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【最初にあったのは友情ではなく、さくらんぼ】
実りの森のグレンでは、最初にテーマを決めることはほとんどありません。
まず最初にあるのは、いつも果物です。
「なかよしのたね」も同じでした。
最初にあったのは友情というテーマではなく、さくらんぼという果物でした。
さくらんぼについて調べているうちに、仲良く並んで実る姿や花言葉を知りました。
二つ並んだ実は、まるで仲良しの友達のように見えます。
その姿がとても微笑ましく感じられたのです。
そして、
「もしグレンがこれを見つけたら、どんなことを思うだろう?」
そんな発想から物語が始まりました。
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【実りの森のグレンの作り方】
実りの森のグレンは、果物から生まれる物語です。
まず果物を知る。
花言葉や文化、歴史や特徴を調べる。
その中にある小さな不思議を見つける。
そしてグレンがその不思議に出会い、気付きの種を受け取る。
この流れは、第1話から今も変わっていません。
果物の不思議に出会うこと。
その気付きが心の中で芽を出すこと。
それこそが実りの森のグレンの原点です。
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【まとめ】
「なかよしのたね」は、実りの森のグレンの最初の物語です。
さくらんぼの不思議から始まり、小さな気付きが芽を出すまでを描いています。
今では多くの登場人物や物語が生まれましたが、その原点は変わりません。
果物の不思議に出会い、心に小さな種がまかれる。
その最初の一歩が「なかよしのたね」でした。
実りの森のグレンは、これからも果物の不思議から生まれる物語を描いていきます。
実りの森のグレン はしもとフルーツがつくる、くだもの屋の絵本
こんにちは。
群馬県桐生市の高級果実専門店 Hashimoto Fruits です。
突然ですが、絵本づくりを始めました。
タイトルは「実りの森のグレン」。
果物たちが暮らす不思議な森を舞台に、主人公グレンが果物や仲間たちとの出会いを通して、小さな気付きを見つけていく物語です。
「果物屋がなぜ絵本を作るの?」
そう思われる方もいるかもしれません。
実は私自身も、数年前なら同じように考えていたと思います。
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【果物屋だからこそ伝えたいこと】
今はスマートフォンひとつで、多くの情報が手に入る時代です。
果物も例外ではありません。
品種や産地、価格や希少性などは、検索すればすぐに調べられます。
しかし、果物を贈る理由や、誰かと果物を囲んだ思い出、その時に生まれた気持ちまでは、なかなか検索では見つかりません。
果物屋として働く中で感じてきたのは、果物には単なる食べ物以上の価値があるということでした。
お祝いの日。
家族が集まる日。
誰かを想う日。
果物は、そんな時間のそばにあることが多いのです。
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【子供たちから教わったこと】
絵本を作るきっかけのひとつに、バドミントン指導があります。
私は学生時代にバドミントンをしていたこともあり、現在は小中学生の指導のお手伝いをしています。
そこで気付いたことがあります。
子供たちは、大人が思っている以上に自分で考え、自分で気付く力を持っているということです。
昨日までできなかったことが、ある日突然できるようになる。
すると、その先は教えなくても自分なりに考え始めます。
私はいつの頃からか、結果そのものよりも、その小さな成長を見ることが好きになっていました。
一方で大人は、芽が出たことよりも、まだ実がなっていないことに目を向けてしまいがちです。
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【ふしぎのたねに込めた意味】
実りの森のグレンには、「ふしぎのたね」という不思議な種が登場します。
この種は、知識や気付きの象徴です。
ひとつひとつは小さなものですが、その積み重ねが人を成長させていきます。
主人公グレンは、私が出会ってきた子供たちの姿です。
そしてミスター・ポムは、答えを教える先生ではありません。
小さな種を渡し、その成長を信じて見守る大人です。
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【実りの森のグレンとは】
実りの森のグレンは、果物をテーマにした創作絵本シリーズです。
しかし私にとっては、単なる果物の物語ではありません。
果物屋として出会った人々の想い。
子供たちの成長を見守った時間。
そして、小さな気付きが積み重なって人が育っていく姿。
そうした体験を物語として残した記録でもあります。
果物の花言葉や文化、季節の魅力も織り交ぜながら、子供も大人も楽しめる作品を目指しています。
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【まとめ】
実りの森のグレンは、答えを教える物語ではありません。
小さな気付きの種を届ける物語です。
この絵本を読んだ誰かの心にも、小さな「ふしぎのたね」が残り、いつか芽を出してくれたら嬉しく思います。
今後も少しずつ物語を公開していきますので、ぜひ温かく見守っていただければ幸いです。
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