日記
実りの森のグレン「みつごのさくらんぼ」解説|分け合う時間を描いた物語

「みつごのさくらんぼ」は、実りの森のグレンの中でも特に思い入れのある物語のひとつです。
この物語は、実際に存在する「三つ子のさくらんぼ」から生まれました。
さくらんぼは通常、二つ並んで実ることが多い果物です。
しかし、ごくまれに三つ並んで実ることがあります。
この三つ子のさくらんぼを見た時、
「もしグレンが見つけたら、どんなことを思うだろう?」
そんな想像から物語が始まりました。
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【最初にあったのは仲直りではなく、三つ子のさくらんぼ】
この物語では、カナンとカーヤがさくらんぼを巡って言い争いになります。
そのため、仲直りの物語だと思われるかもしれません。
しかし実は、最初から仲直りを描こうと思っていたわけではありませんでした。
先にあったのは、三つ子のさくらんぼです。
三つ並んだ実を見ているうちに、
「これなら三人で分けられるね」
そんな発想が浮かびました。
そこからグレン、カナン、カーヤの姿が自然と見えてきて、少しずつ物語になっていったのです。
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【グレンの小さな成長】
振り返ってみると、この物語には第1話「なかよしのたね」とつながる部分があります。
なかよしのたねでは、グレンはミスター・ポムからさくらんぼの不思議を教わる立場でした。
しかし今回は違います。
今度はグレン自身が、知ったことを誰かに伝える側になっています。
教わったことが、少しだけ誰かの役に立つ。
そんな小さな成長が、この物語には描かれていたのかもしれません。
大きな成長ではありません。
けれど、人はこうした小さな積み重ねの中で変わっていくのだと思います。
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【果物には分け合う文化がある】
この物語を書きながら、改めて感じたことがあります。
それは、果物には自然と人を集める力があるということです。
ぶどうやみかん、さくらんぼは、一粒ずつ分け合うことができます。
スイカやメロンも、一人で食べるより誰かと囲む姿がよく似合います。
果物は、誰かと一緒に食べることで、より美味しく感じられる食べ物なのかもしれません。
だから実りの森のグレンでは、気付くと最後にみんなで果物を食べています。
それは作品のルールとして決めたわけではなく、果物そのものが持つ魅力から自然に生まれた場面なのです。
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【本当に特別だったもの】
三つ子のさくらんぼは珍しい果物です。
しかし、この物語を作りながら感じたのは、本当に特別だったのは三つ子のさくらんぼそのものではなかったということでした。
特別だったのは、それを誰かと分け合う時間です。
一緒に笑いながら食べること。
同じ美味しさを共有すること。
その時間こそが、果物の持つ豊かさなのかもしれません。
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【まとめ】
「みつごのさくらんぼ」は、珍しいさくらんぼとの出会いから生まれた物語です。
果物の不思議に出会い、誰かと分け合い、少しだけ心が温かくなる。
実りの森のグレンらしい、小さな実りを描いた一編になりました。
そしてこの物語は、グレンが教わる側から伝える側へと一歩進んだ物語でもあります。
三つ子のさくらんぼがつないでくれた、小さな成長と分かち合いの物語でした。
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実りの森のグレン 第1話「なかよしのたね」|さくらんぼから始まった物語
実りの森のグレンの第1話は「なかよしのたね」です。
今振り返ると、この物語には後のシリーズにつながる大切な要素がたくさん詰まっています。
しかし、制作当時はそんなことを考えていたわけではありません。
絵本づくりを始めたばかりで、どんな物語になるのかも分からない状態でした。
だからまずは一本完成させてみよう。
そんな気持ちで作ったのが「なかよしのたね」です。
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【なかよしのたねのあらすじ】
ある日、グレンは森でさくらんぼを見つけます。
どうしてさくらんぼは二つ並んで実るんだろう?
そんな素朴な疑問を持ったグレンは、ミスター・ポムのもとを訪ねます。
そこで果物に隠された不思議を知り、小さな気付きの種を受け取ります。
そして最後には、その種が芽を出します。
大きな冒険があるわけではありません。
敵もいません。
ただ果物の不思議と出会い、少しだけ心が成長する。
それが「なかよしのたね」の物語です。
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【最初にあったのは友情ではなく、さくらんぼ】
実りの森のグレンでは、最初にテーマを決めることはほとんどありません。
まず最初にあるのは、いつも果物です。
「なかよしのたね」も同じでした。
最初にあったのは友情というテーマではなく、さくらんぼという果物でした。
さくらんぼについて調べているうちに、仲良く並んで実る姿や花言葉を知りました。
二つ並んだ実は、まるで仲良しの友達のように見えます。
その姿がとても微笑ましく感じられたのです。
そして、
「もしグレンがこれを見つけたら、どんなことを思うだろう?」
そんな発想から物語が始まりました。
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【実りの森のグレンの作り方】
実りの森のグレンは、果物から生まれる物語です。
まず果物を知る。
花言葉や文化、歴史や特徴を調べる。
その中にある小さな不思議を見つける。
そしてグレンがその不思議に出会い、気付きの種を受け取る。
この流れは、第1話から今も変わっていません。
果物の不思議に出会うこと。
その気付きが心の中で芽を出すこと。
それこそが実りの森のグレンの原点です。
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【まとめ】
「なかよしのたね」は、実りの森のグレンの最初の物語です。
さくらんぼの不思議から始まり、小さな気付きが芽を出すまでを描いています。
今では多くの登場人物や物語が生まれましたが、その原点は変わりません。
果物の不思議に出会い、心に小さな種がまかれる。
その最初の一歩が「なかよしのたね」でした。
実りの森のグレンは、これからも果物の不思議から生まれる物語を描いていきます。
実りの森のグレン はしもとフルーツがつくる、くだもの屋の絵本
こんにちは。
群馬県桐生市の高級果実専門店 Hashimoto Fruits です。
突然ですが、絵本づくりを始めました。
タイトルは「実りの森のグレン」。
果物たちが暮らす不思議な森を舞台に、主人公グレンが果物や仲間たちとの出会いを通して、小さな気付きを見つけていく物語です。
「果物屋がなぜ絵本を作るの?」
そう思われる方もいるかもしれません。
実は私自身も、数年前なら同じように考えていたと思います。
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【果物屋だからこそ伝えたいこと】
今はスマートフォンひとつで、多くの情報が手に入る時代です。
果物も例外ではありません。
品種や産地、価格や希少性などは、検索すればすぐに調べられます。
しかし、果物を贈る理由や、誰かと果物を囲んだ思い出、その時に生まれた気持ちまでは、なかなか検索では見つかりません。
果物屋として働く中で感じてきたのは、果物には単なる食べ物以上の価値があるということでした。
お祝いの日。
家族が集まる日。
誰かを想う日。
果物は、そんな時間のそばにあることが多いのです。
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【子供たちから教わったこと】
絵本を作るきっかけのひとつに、バドミントン指導があります。
私は学生時代にバドミントンをしていたこともあり、現在は小中学生の指導のお手伝いをしています。
そこで気付いたことがあります。
子供たちは、大人が思っている以上に自分で考え、自分で気付く力を持っているということです。
昨日までできなかったことが、ある日突然できるようになる。
すると、その先は教えなくても自分なりに考え始めます。
私はいつの頃からか、結果そのものよりも、その小さな成長を見ることが好きになっていました。
一方で大人は、芽が出たことよりも、まだ実がなっていないことに目を向けてしまいがちです。
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【ふしぎのたねに込めた意味】
実りの森のグレンには、「ふしぎのたね」という不思議な種が登場します。
この種は、知識や気付きの象徴です。
ひとつひとつは小さなものですが、その積み重ねが人を成長させていきます。
主人公グレンは、私が出会ってきた子供たちの姿です。
そしてミスター・ポムは、答えを教える先生ではありません。
小さな種を渡し、その成長を信じて見守る大人です。
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【実りの森のグレンとは】
実りの森のグレンは、果物をテーマにした創作絵本シリーズです。
しかし私にとっては、単なる果物の物語ではありません。
果物屋として出会った人々の想い。
子供たちの成長を見守った時間。
そして、小さな気付きが積み重なって人が育っていく姿。
そうした体験を物語として残した記録でもあります。
果物の花言葉や文化、季節の魅力も織り交ぜながら、子供も大人も楽しめる作品を目指しています。
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【まとめ】
実りの森のグレンは、答えを教える物語ではありません。
小さな気付きの種を届ける物語です。
この絵本を読んだ誰かの心にも、小さな「ふしぎのたね」が残り、いつか芽を出してくれたら嬉しく思います。
今後も少しずつ物語を公開していきますので、ぜひ温かく見守っていただければ幸いです。
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